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採用活動4.0から、採用実務のアップデートを考えてみる。(前編)

採用活動に「ヒト手間」を加える。

こんにちは。FanReC Inc.の道場です。

以前に採用活動4.0 -「キャンディデイト・リレーションズ(CR)」で“ファン採用”を-」の記事を書きました。その後、「考え方に共感した!」という感想もいただきました。一方で、「考え方は共感したけど、実際に何から始めたら良いのか分からない…」というお声もいただいていました。今回の記事では、採用活動4.0への進化に向けて、目の前の何を変えていけるのか。

採用活動4.0については、新しいことは特になく、実はヒトとカイシャのつながりを最適にするためのコミュニケーションの「原点回帰」のようなものだと思っています。これまでの人材採用のための母集団形成主義から、人材の定着や活躍のための母集団づくり、マッチング志向に戻るだけです。ですので、これまで意外と機械的に淡白にタスクを実行していた採用活動のフローの取り組みに「ヒト手間」を加えることじゃないかと。

少し言葉遊びにはなりますが、この「ヒト手間」というのは、一手間ではなく、「人の手間」という意味。感情のある人の採用活動をしようとしているのだから、そこに人の手間をかけることで、エンゲージメントは高められます。

採用活動は、「コスト」×「手間」の掛け算だと考えています。

よく「採用コストを削減したい」というお声も聞くことがありますが、コストを下げたいのであれば、もう一方の手間をかけることは必須です。小さなことかもしれませんが、実は意外と出来ていないようなこと、明日からでもすぐに出来ることを例に挙げながら、考えてみたいと思っています。


採用実務のキャンディデイト・リレーション(CR)活動は、すぐにでも変えられる。

まず、本題に入る前に、「採用活動4.0」について改めておさらいを。

■採用活動4.0:企業(使用者)=個人(労働者)
自己の実現:求職者の人生と企業の進む道、そのベクトルを重ね合わせ、一人ひとりが自らで物語(ストーリー)を描くナラティブな採用活動。

上記のように、採用活動4.0を定義した上で、

自社の価値観や進む道を積極的に発信し、開示すること
アウターだけではなく、インナーの社員の想いともギャップなくつながっていること
意味付けを促すための様々な人のストーリーが展開されていること

の3点のポイントを押さえた上で、

「採用活動4.0は、求職者自身が、自分で自分の物語を紡ぐこと。そして、その物語に自社が登場してくれば、選ばれるし、登場してこなければ選ばれない。そんなイメージになるので、特長や価値観を押し売るのではなく、物語を共有することが大切になります。」

と表現しました。

もちろん、採用広報・採用ブランディングの施策に取り組んで、社内外のエンゲージメントを高めていくことも大切なことですが、わりと中長期的な取り組みです。ですので、採用活動の中で、すぐに変えられるのは、上記の採用活動4.0の考え方やスタンスを人事やリクルーターなど求職者と日々コミュニケーションを取っている、言わば、局地戦の「採用実務」のフェーズに持ち込むことです。


採用実務のアップデートに、どうしてフォーカスが当たらないのか?

以前、「採用ブランディング」の目指すところは、どこだ?(前編)“の記事の中で、採用活動は単純化すると「集める」「残す」の2つだけとお伝えをしました。そして、採用活動の中の母集団を「集める」という目的だけではなく、選考歩留まりを高めるための「残す」にこそフォーカスを当てるべき、というお話をしました。

「集める」だけの施策では、中長期的な自社の資産にもならず、短期的な成果しか得られないのに、どうして「残す」にフォーカスできないのでしょうか。それは、私たちベンダー側のスタンスも影響していると思います。

採用成功のためには、母集団作りばかりではなく、出会った後の採用実務での候補者の体験も一緒に改善しないといけないことは、HR関係のベンダーなら誰しもが気づいているはずです。ですが、クライアントの関与・影響度が大きい実務面である「残す」の部分は、手間とコストがかかったり、ベンダーとして提供できる商材・サービスが決められていたり、営業担当者の成果や人事評価につながらなかったりという社内事情で、あまりフォローをしたがらない傾向があります。一言で言うと、「お金にならず、めんどくさい」のです。

(それと、これはさらに裏の事情ですが、採用成功に至らなくても、母集団が一定数あれば成果ゼロではなく、求人広告に一定の効果があったと言い訳や次回への課題のネタができるので、まずターゲットの枠を広げてでも数を集めるという本末転倒なことも良くあることです。ベンダーの営業さんの気持ちは痛いほど分かりますが。。)

サブスクリプション販売方式を取る企業では、サービスの継続率がキーになるため、カスタマーサクセスという形で専門部門にてサポートをするベンダーもありますが、求人広告や人材紹介などは基本的には、より多くの企業に売り切って、広告料や紹介料をいただいた方が効率的に利益を上げられる仕組みです。

このようなベンダー側の事情から、ベンダーの売上となる「集める」の提案ばかりが多く行なわれたと共に、ユーザー側でも、運用ノウハウが溜まらずブラックボックス化しやすい一括アウトソーシングや人材紹介サービスの活用によってノウハウ育成機会が失われていきました。

結果、「集める」にばかり採用予算が投下され、その後のフェーズにある採用実務面の「残す」のアップデートにあまり予算やノウハウが投下されないという構図が生まれているように感じます。

採用実務を4.0の体験へと近づける。

前置きが長くなりました。では、採用活動〜入社後をフェーズごとに分解して見てみます。

<キャンディデイト(求職者)のジャーニー>

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求職者とのコミュニケーションである採用実務は、上記の表で入社前の顕在化した状態のフェーズ5〜11あたりでしょう。営業活動で例えれば、見込み顧客からインバウンドの問い合わせがあってから、受注をするプロセスと似ていますので、営業職出身の方だとイメージがしやすいと思います。

次回の後編では、上記のフェーズごとに、よくあるNG事例と採用活動4.0への体験へと近づけられるポイントを考えてみます。後編で挙げることは、「な〜んだ、そんなこと?」と思うような、小さなことばかりかもしれません。

ですが、実は意外と出来ていないことで、採用活動時の求職者のエンゲージメントを高められずに、途中で離脱をしていることは良く聞くお話です。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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